「花の袖」

練り切り 中 こし餡

花の袖は桜の花を衣のそでにたとえている季語です。
桜は古くより花の王と称されます。秋の菊と共に日本では最も愛好されている花でもあり、国の国花ともなっています。爛漫と咲き誇る万朶の花（ばんだのはな、桜の花が無数の雲のように咲いている様子）と、その花の散り際がとくに見事で和の情緒を感じます。

塩瀬の花の袖は可愛らしい桜の着物をイメージし、桜のマークが浮き出るように工夫します。ただ押すだけでなく引き伸ばしながら判を押すことで立体的に見えるように凹凸を作りだします。二つの着物は同じ長さに整えられているように見えますが、実は外側の方が長く、内側の方を短く作ることで同じ長さに見えるように整えているのです。

可愛らしい花の袖、是非春の訪れを感じながらご賞味ください。